四十肩・五十肩

こんな症状は四十肩・五十肩かもしれません

  • ある日突然肩に激痛が走った
  • 服を着ようとしたときに肩に激痛が走った
  • 寝返りを打った時に肩に激痛が走り、目が覚めた
  • 肩から二の腕にかけて痛みがある
  • 痛みは落ち着いたが、腕を肩より上に挙げる事が出来ない
  • 腕を背中に回すことが出来ない
  • 腕を頭に回すことができない

当てはまる項目が有る様なら、あなたは四十肩・五十肩です。
症状の出やすい年齢から、四十肩・五十肩と言われていますが、正式には「肩関節周囲炎」と云います。
肩関節は様々な方向に動く関節で、筋肉や靱帯・関節包・腱板などの組織が連携することで、安定した動きとなります。

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

関節包が炎症を起こし厚くなっていくのが、四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)です。
まだ明らかな原因は解っていません。

これといった切っ掛けはなく痛み始めて、数週間から数か月を掛けて悪化していきます。

肩を動かすと激痛が走り、腕を上げることが出来ないために、下記の様な日常生活に支障をきたします。

  • 上着の脱ぎ着がし辛い・ブラジャーの着脱が困難
  • 腕が上がらないので、洗濯物が干せない
  • 腕が上がらないので、洗髪をするのが困難
症状が悪化すると、「夜間痛」といって夜眠れないほどの痛みや、痛みで目が覚めると云った睡眠障害を訴える方もいらっしゃいます。

更に日中何もしなくても痛みが出たり、肩だけではなく腕にかけても痛みが広がってきます。

1か月程経過すると痛みは限定的になります。

この時に、不注意に動かしたり重いものを持ったりすると、再度激痛が出現し更に悪化しますので、注意しましょう。

治療法

炎症が強い時には、痛み止めや湿布をを処方し安静にして頂きます。
ハイドロリリースを行います。

ステロイド剤の注射やヒアルロン酸注射・ブロック注射を行う事もあります。

姿勢に気を付けましょう

気を付けの姿勢は、腕の重みで肩に大きな負担がかかりますので、脇を少し開き肘を曲げる姿勢を取りましょう。

  • 三角巾で腕を釣ると楽になります。
  • 椅子に座るときは肘掛に腕を置く
  • 休む時は、あおむけの時:脇にクッションを挟む 横向きの時:抱き枕を使う

など工夫をして、うっかり無防備に動かす事には気を付けましょう。

凍結肩

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の症状が長引くと、肩関節周囲炎が起こった結果の防御反応として、関節包が厚くなったり癒着するなどして、凍ったように肩が上がらなくなる 「凍結肩」 という状態になります。
この状態になると、長期のリハビリが必要となります。

治療法

サイレントマニュピレーション(非観血的関節受動術)は、超音波(エコー)ガイド下で肩周辺の神経に麻酔をかけて、硬くなっている関節包などを徒手的に剥がすことで、肩の動きを回復させます。
サイレントマニュピレーション(非観血的関節受動術)は手術では有りませんので、日帰りで受けられる治療です。
健康保険でできる治療です。
再発を防ぐためにも、サイレントマニュピレーション(非観血的関節受動術)後の理学療法が大切です。
3か月は積極的にリハビリが必要です。

腱板損傷・断裂

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)と症状が似ているものに、腱板損傷・断裂があります。
腱板とは4つの筋肉の腱が集まって、板状になっているものです。
この腱板が肩の安定性を支えています。
この腱板が擦り切れてしまう事が、腱板損傷・断裂と云います。

主な原因は3つ考えられます。

  • 加齢性変化
     加齢により組織が脆く痛んできます。
  • 外傷
     肩をぶつけるのは勿論ですが、転びそうになり手を付いたり、急に手すりを掴んだりすると肩に負担がかかり、  腱板が切れてしまう事があります。
  • 使いすぎ
     スポーツで肩を酷使していたり、力仕事に長年従事なさっている方も腱板を痛めやすいでしょう。

主な症状は、力が入らない為自力では肩を上げたり回したりできませんが、反対の手で支えると上げたり回したりできます。
寝ている間に冷えて痛みが出ることがあります。
強い痛みを伴う事もありますが、加齢によりいつの間にか切れている場合には、痛みを伴わない場合もあります。

治療法

保存的治療:湿布や注射ではくっつきません。
小さな損傷であれば、自己治癒力を上げることでくっつく可能性もありますが、断裂であれば手術をお勧めします。

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