先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)
先天性股関節脱臼とは
股関節は大腿骨頭(大腿骨の球形をした先端)が、骨盤の臼蓋という骨にはまりこんでいる関節です。股関節が生まれつき緩かったり、臼蓋形成不全といって、臼蓋の形状が不完全な場合に大腿骨頭が臼蓋からはずれた状態になります。
発生は1000人に1~3人程度の確率で発症します。
赤ちゃんは痛みを感じないため、泣いて知らせることが少なく、発見が遅れることがあります。
股の開きが悪く、乳幼児健診の時に指摘されることが多いです。脚を伸ばした時に左右の太もものしわの数が違っていたり、寝かせて膝を立てたときに左右の膝の高さが違うなどが有ります。又歩き始めると、足を引きずる事もあります。
早期発見・早期治療が重要です。

原因
原因は単一ではなく、複数の要因が複合的に関わっていると考えられています。
遺伝的要因:
親族に先天性股関節脱臼の人がいる場合に、発症する確率がわずかに高くなります。
環境的・胎児期の要因:
女の子に圧倒的に多い
逆子で生まれた場合
胎児の時の肢位(姿勢)
など
出生後の要因:
足を内股に締め付けてしまうような抱き方(スリングでの横抱きなど)
おむつの当て方(サイズが小さい、テープの位置が低いなど)
赤ちゃんの向き癖
など
関連する疾患
臼蓋形成不全: 股関節の受け皿(寛骨臼)が十分に発達せず、大腿骨頭を覆う面積が少ない状態。脱臼のリスクを高めます。
大腿骨頭壊死(ペルテス病): 長く脱臼した状態が続くと、大腿骨頭への血流が途絶えて骨が壊死することがあり、重篤な合併症です。小児期(4~7歳頃)の男児に多いと言われています。
変形性股関節症: 治療が遅れたり、不完全だったりすると、中年以降に股関節の痛みや変形を引き起こしやすくなります。
内転筋拘縮: 股関節が開きにくくなる(開排制限)状態で、先天性股関節脱臼の症状の一つです。
診断

通常、レントゲンと超音波を併用して評価することが多くあります。
レントゲン検査:大腿骨頭の位置(脱臼の有無)や臼蓋の発育状態(臼蓋形成不全)を一目で評価可能です。
※被ばくが気になる方はご相談ください。
超音波検査:赤ちゃんの股関節は軟骨が多いため、軟骨の状態や関節の適合性を評価できます。骨の表面は評価できますが、超音波は骨を通過できないため、骨の中や骨の奥の組織を観察することが苦手です。
予防・再発予防と治療
予防
先天性の場合、予防は困難ですが、脱臼をしないように生まれた後も注意することは大切です。
①仰向けで寝ている時は、M字型開脚を基本に自由な運動を!
②抱っこは、赤ちゃんの両足を閉じるような横抱きは避けて、正面抱き 「コアラ抱っこ」をしましょう!
③赤ちゃんが足を曲げたり伸ばしたり自由にできるようにしましょう。赤ちゃんの足を閉じる様に、布で巻くのはやめましょう。

治療
ほとんどの場合は自然治癒するため経過観察を行います。
装具での矯正や整復操作を行うことが一般的にありますが、その必要性が出た際はその治療の対応のできる、神奈川県立こども医療センターなどの医療機関へご紹介いたします。
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